初めて会う人に対して「この人いい感じ」、「この人ちょっと嫌いかも・・・」と多少なりとも感じると思います。
初めて会うのでその人に対しての情報はゼロ。
だから、会った時の服装、表情、会話の仕方、話題の内容、身に着けている物など短い時間の内に情報を集めます。
それらを総合して「この人は好き」、「この人は嫌い」と判断してしまう。
年齢を重ねてくると処世術も長けてきますので、初対面の印象だけで判断せずに数回お付き合いするかもしれません。
でも、素直な子供はぱっと口に出したり、分かりやすい行動をとりますよね。
「人間は中身が重要！」
分かってはいますが、やはり最初の印象はすごく影響力が大きいのも事実。
学生ならクラスや部活が一緒、会社員なら職場が一緒などで過ごす時間が長くなればその誤解も解けるでしょうが、お見合などでは一発勝負。
その一回の印象がその後の結果を印象付けてしまいます。
お仕事なら、初めてアポイントをとれた相手も同じく一発勝負。
その重要性はよく御存じかと思います。

第一印象の仕組みって？

初めて会う人にどんな感想をもつでしょうか？
「かっこいい」、「かわいい」、「きれい」、「理知的」、「力強い」、「チャライ」、「おしゃべり」などなど。
容姿、言動、行動、表情などいろいろなポイントをみて複合して判断すると思いますが、まず真っ先に気づき、感じるポイント。それがあなたのお相手に対しての第一印象を決める事になります。
例えば「この人すごくオシャレ」、「この人オシャレじゃない！」と真っ先に感じる人。
「すごく論理的な人だな」、「この人は短絡的だな」と感じる人。
「この人はリーダー気質だな」、「この人は穏やかな人だ」など。
このように判断するのは実は自分の性格、趣向を相手に照らし合せて判断しています。
例で言うなら「オシャレかどうか」、「論理的かどうか」、「リーダー気質がどうか」が第一印象なら現在の自分がそうありたいという思いが強い、または現在のご自身を取り巻く環境から過敏になっている証拠とも言えます。
このように相手を見て判断する時の「見方」を心理学用語では「認知的枠組み」と呼びます。スキーマーとも呼ばれます。

「人は知らず知らずのうちに
　自分を相手に投影して判断している」

これが初対面における第一印象の仕組みと言えます。

第一印象のメカニズムが分かったところで、次に「第一印象の重要性」について、更に深堀していきます。

 

その後の関係まで響く第一印象

「この人の言う事だったら、やってみようか」
「あの人めんどくさそうだから、会わないようにしとこう」

こんな風に印象から行動を決めることがあると思います。
この例は「印象が良い場合」と、「印象が悪い場合」の両極端な例でお伝えしましたが、最初に刷り込まれた印象はそう簡単に消えません。
そして、もう一つ大事な事が、

「人は好意があるものは長所が目立ち、嫌悪を抱くものには短所が目立つ」

こう感じてしまう事。
簡単に言えば「好きなら欠点はない！」「嫌いな人は欠点ばかり」という風に映ってしまう事。
この影響を敢えて数値化するなら「指数倍」とも言えます。
最初のちょっとしたポイントが、こうも極大化されてしまう。
これもまた、人の性であり、意図的に努力しない限り印象を変えることはなかなか難しい。
その一つのやり方が、俗にいう「メガネ（価値観）を外して見る」という事ですが、やられたことがある方はお分かり頂けるようになかなかこれも大変な事です。

 

まとめと印象UP方法

このように、第一印象の影響は、後の関係に「プラス」に働くか「マイナス」に働くかを大きく決めることをご理解頂けたと思います。
「人間は中身が重要」
確かにその通りです。しかし、その中身を理解してもらう前に会えなくなったら、関係が途絶えてしまっては元も子もありません。
しかし、案ずることはありません。
多くの事を気にして行うより下記をまず意識しておくだけで「最初から嫌い！」は回避できます。
【初対面の時】（御不幸や悲しい状況は省きます）
・「常識的な身なりで」
・「とにかく笑顔で」
・「相手を否定することは言わない」
・「だまらない、自分から相手に話しかける」
ここをまず意識してください。

相手の見るポイントが分からない初対面の時こそ、一般的におかしくない身なり、会話の内容、好感のもてる表情が必要になる。
好意を持っていただいてから「自分」を出していけば、多少変わったところがあっても「この人ってすごい。良い！」とプラスに変わる可能性が高い。

第一印象の重要性。
今後、初対面でお会いする方と機会がある場合には是非ご留意頂ければと思います。